おじいのマフラー

おじいの形見、カシミアのマフラーにくるまる、ますこ。

おばあに先立たれたおじいはひとりさみしく暮らしていた。

おばあが毎日、野良猫クロにごはんをあげることを嫌っていたのに
いざ自分が一人ぼっちになったら、おばあとおんなじようにクロにごはんをあげていた。

クロはとっても賢い猫で、春にも夏にも子供を産み、育てたけれど。

それでもいつも1匹、2匹と子猫はいなくなり結局クロだけが残る。

おじいが亡くなる前の秋にもクロは子猫を産んだ。

おじいがくれるごはんで、一生懸命育てたけれど、やっぱり

1匹、2匹と子猫はいなくなってゆく。

最後に残ったのがますこで、でもそれとひきかえに今度はクロが姿を消した。

最後の最後の1匹を失うのが怖くて決死の覚悟でますこを捕獲。

生粋の野良猫だったけれど、今ではすっかり「家の猫」。

そのマフラーは温かいですか?

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